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読んだり観たり聴いたりしたことを淡々と記録するブログ。基本的に小並感。

折りたたみ北京 / 郝景芳

折りたたみ北京 より

ついにきました表題作。 同じ空間に時間ごとに異なる3つのスペースが展開され、それらのスペース間は基本移動せず、異なる人々が生活している(これが「折りたたみ」技術により実現されている)。 これらのスペース間には明確な格差(生活レベルでの)があるものの、スペース間での行き来が基本的にないためそれらは自覚されないと。。 主人公はその中で一番割を食っている第3スペースにいるが、娘のためにスペース間移動を伴う仕事を受け別スペースに行き、そのスペースでの生活を目の当たりにしたり、この折りたたみを実現したのは実は第三スペースの人だったりすることを知るものの。。

折りたたみの存在により現実と切り離しつつも限りなく現実に近いものを書いてる感じがした。 最後の老刀の「俺は運がいい」から始まる語りは描写はグッとくるものがある。なんも言えないなというか…

こういうキャラが立つような登場人物と興味深い世界観の物語好きだなあ。